栄養管理

栄養管理

減量手術は非常に大きな効果を持ちますが、特に食生活に関しては術前・後で非常に大きく変化します。このため、術前・後の栄養管理は非常に大切であり、当院では術前から管理栄養士が介入し、術前の減量、術後の食べ方や内容の指導を含め、個々の患者さんに合わせたサポートを行っています。

術前減量プログラム

当院では全ての患者さんに、「術前減量」を行っていただいています。
術前減量は、内臓脂肪を含めた体脂肪の減少により、手術の安全性および術後合併症に対して大きくプラスにはたらくことがわかっています。
当院では低エネルギーですが栄養バランスに優れたフォーミュラ食(マイクロダイエット™)を用いた術前1ヶ月間の減量プログラムを採用しています。フォーミュラ食とは、良質なたんぱく質を主原料にし、糖質、脂質を控え、ビタミン、ミネラルをバランス良く含んだ必須栄養調合食品のことを言います。術前には、フォーミュラ食と一般食を組み合わせて行う低エネルギー療法で術前減量を行っています。
また、BMI 60を超えるような超重症肥満症の患者さんの場合には、術前の入院での強化減量プログラムもあり、状況により相談しながら診療を進めています。

術後の栄養管理

前項でも触れましたが、手術をすれば簡単に減量できる訳ではありません。
手術後にはバランスのとれた食事を適切に摂取することが大切です。
スリーブ状に形成された胃の容量は約150ccに縮小しておりますので、術後には食べ方の工夫が必要となります。
手術後は、術後の時期に合わせて以下の3段階に食形態を分けて液状のものから徐々に固形物へ移行していきます。
また、スリーブ・バイパスの場合は特に、ビタミン・ミネラルが不足することもあるため、サプリメントの摂取を推奨しています。
術後の変化をしっかり理解し、健康的な身体と共に正しい食生活への一歩を踏み出しましょう。術後の栄養管理についても、私たちの外来通院での検査はもちろんのこと、管理栄養士による詳細な説明・指導をさせていただき、最大限にサポートします。

術後の食事形態の段階
・ステージⅠ ー 液体のみの流動食。術後翌日から摂取開始となります。
・ステージⅡ ー 半固形食(少しやわらかいもの)。術後15日目から摂取開始。
・ステージⅢ ー 固形物の食事。術後約1ヶ月より摂取開始。

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