女性医師・女子学生の方へ

女性外医師の
キャリアパス例

多くの先生は初期研修のあと、関連病院で後期研修を数年年経験し、大学院入局というパターンが多いです。図6は乳腺外科のキャリアパスの一例ですが、大学院の研究期間は時間的な融通が利きやすいためタイミングが合えば大学院時代に出産・育児を経験している先生も多くいらっしゃいます。場合によっては休学なども利用しながらですが、現時点では多くの先生が医学博士の学位を取得しています。その後、関連病院や大学病院で修練を積み、外科専門医やサブスペシャリティの専門医を取得していきます。出産・育児を理由に学位や専門医取得をあきらめる必要は全くありません。

  • 図6.女性医師のキャリアパスの一例

それでは実際の女性先輩医師をご紹介したいと思います。
まずは2名の先生の紹介です。今後随時更新していきますのでお楽しみに!

原田成美先生(2000年卒):専門 乳腺外科

お子さん二人、留学経験もあり現在も第一線で仕事をされています!
自己紹介
家族構成: 夫(循環器内科医、単身赴任中)、長男、長女
両親は自宅から10km以内におり、困った時も困っていない時もいつでも頼りにしています
キャリア
2000年 秋田大学医学部卒業、石巻赤十字病院 外科研修
2003年 東北大学大学院入学 旧第二外科入局、結婚
2004年 外科専門医取得 長男出産、長女出産
2009年 学位取得、夫の留学に伴い渡英
2010年 Queen Mary University (Prof. Ken Suzuki’s lab) 2011年 Imperial College London (Prof. Eric Lam’s lab)
2013年 Imperial College London (Dr. Laura Kenny’s lab)
2014年 東北大学病院 乳腺・内分泌外科
2016年 乳腺専門医取得
ひとこと
医師としてのキャリアは遠回りばかりしている私ですが、多くの方々に助けられ、現在があると思います。無駄になる経験はない、とすべてのライフイベントを貴重な糧になるものと考えるようにしています。頼れるものは、とにかく頼る。(お手伝いさんと両親、食材の宅配、そして日本の優れた電化製品たち。) 子供はお世話をする対象ではなく、家事を一緒にこなすメンバーと考える。(共働きの友人からのアドバイス。お風呂の掃除やゴミ出しなど、何か一つに参加してもらう)

村上 恵先生(2009年卒)専門 胃腸外科

学位取得後、アメリカ国立衛生研究所(NIH)留学中でキャリアアップ中です!

キャリア
2009年 3月 秋田大学医学部医学科卒業
2009年 4月 JA秋田厚生連 仙北組合総合病院(現・大曲厚生医療センター)研修医
2013年 4月 東北大学大学院 消化器外科学入学
2017年 9月 大学院卒業・博士号取得
2017年12月~アメリカ国立衛生研究所(NIH)留学中

ひとこと
研修医時代の指導医の「胃腸に何らかの病気があって食事を摂れなくなった人がまた食事を摂れるようになる、それをできるのが外科なんだよ」という言葉が胸に響き、私は胃腸外科の道を志しました。術前、周術期、術後のフォローなど一貫して患者さんと関わり、徐々に元気になって食事を摂れるようになっていく姿を見られることにとてもやりがいを感じています。現在は、胃腸外科の先生のお導きもあり、大学院時代に短期留学したNIHに再度留学し癌の研究に携わっています。不慣れなことも多いですが、周囲の方々に支えていただき日々の生活を送っています。この貴重な経験を今後の臨床の場にも還元していけるよう、多くのことを吸収していきたいと思います。

  • 図7.

  • 図8.

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