胃疾患
担当:武者、田中、工藤、青木、井本
胃疾患
胃外科領域の鏡視下手術は,年々増加の一途をたどり、日本内視鏡外科学会の2011年のアンケート調査でも約8400件となっております。しかし、その難易度は高く習得が困難であり、東北地方ではまだまだ普及しておりません。
図 腹腔鏡下幽門側胃切除術当科では、胃癌はもとより、胃粘膜下腫瘍(GISTなど)・悪性リンパ腫等さまざまな疾患に対して腹腔鏡手術を中心とした診療を行っております。胃全摘および幽門側胃切除は再建まで腹腔鏡下でおこない、良好な成績を収めております。また、腹腔鏡補助下噴門側胃切除は逆流防止弁形成の食道残胃吻合で再建します。さらには、切除不能な胃癌に対しても完全鏡視下でバイパス術を行っております。胃癌においてはD2郭清も可能であり、深達度MP 1群リンパ節転移陽性までを適応としております。
安全性・長期予後に関してはまだ確立しておりませんが、当施設のデータでも開腹手術と比較し同等あるいはそれ以上で、そのメリットは大きいと考えております。今後胃疾患における腹腔鏡手術はますます増加していくと考えられますが、患者様を第一と考え、質の高い医療の提供を心がけていきたいと思います。
皮膚切開シェーマ
退院時の腹部写真
(小さな傷で目立ちません)