肝臓に病気があると言われた方へ

肝臓とは?

肝臓は右上腹部に存在する人体最大の臓器です。
その役割はタンパク質の合成や栄養分の貯蓄、解毒作用、消化酵素である胆汁の産生があります。
肝臓の機能が低下することで栄養状態の低下に伴う体のむくみが出現したり、お腹に水が溜まってしまうなどの症状が出現するとともに、生命維持に必要な機能が保てなくなってしまいます。
肝臓とは?
   

肝臓に癌があるといわれた方へ

肝細胞癌について

※こちらは準備中です。しばらくお待ちください。

 

肝内胆管癌について

肝内胆管癌は肝臓で作られた胆汁という消化液を肝臓から十二指腸まで運ぶ胆管のうち、肝臓内(2次分枝より末梢側)に位置する胆管に発生します。
肝臓から発生する「原発性肝がん」の一つで、肝細胞がんに続いて2番目に多く、肝癌全体の約4%を占めています。頻度は比較的低いですが、近年増加傾向にあるとされます。
原因として、肝内結石症、原発性硬化性胆管炎、肝炎ウイルスとの関連が報告されていますが、多くは正常肝に発生します。肝臓の末梢の胆管で発生する場合は黄疸、肝機能異常などの症状が出にくく、進行癌で発見されることも多くなっています。
 

治療

遠隔転移を認めない肝内胆管癌に対する治療は、肝切除術を第一に選択いたします。
最も有効性の高い治療ではありますが、肝内胆管癌の進展様式に合わせて、肝切除術に加えて胆管切除やリンパ節郭清も行われ、部位や進行度に合わせた肝切除術が選択されます。
また、腫瘍が肝門部に進展するものに対しては、肝門部領域胆管癌として、尾状葉切除を伴う肝葉切除+肝外胆管切除を行います。
肝臓手術術式

遠隔転移を伴うもの、根治切除不能と判断された肝内胆管癌に対しては、化学療法(抗癌剤治療)が選択されます。
化学療法としては、G(ゲムシタビン)、C(シスプラチン)、S1(S-1)の3剤を組み合わせた治療を行います。
当初切除不能と判断されたものの、化学療法に一定の効果を示し、切除術が可能になる症例(Conversion surgery)も少ないながら存在し、根治治療を目指した治療を行っております。
肝内胆管癌
 

 

肝臓への転移が認められた方へ

転移性肝癌は他の部位にできた癌が肝臓に転移をすることで形成されたものになります。
原発性肝癌(肝細胞癌や肝内胆管癌)と異なり、転移性肝腫瘍は原発疾患(もともと転移前にあった、胃がんや大腸がん、神経内分泌腫瘍など)の性格を強く受け継ぎます。そのため、転移性肝癌の治療方針は、原発疾患の治療方針に従うこととなります。

当科で手術を行っている転移性肝癌としては、大腸癌がその多くを占めており、手術の前後に大腸癌に対する化学療法も行いつつ肝切除術を行っております。総合外科、消化器内科、腫瘍内科と適宜カンファランスも行っており、集学的な治療を行いつつ手術の最適なタイミングなどについて検討しております。

当科に特異的な疾患である膵臓癌や膵神経内分泌腫瘍の転移性肝癌に対しても、化学療法を併用しつつ肝切除術を行う場合があります。転移の数が多い場合は手術の対象となりませんが、単発の場合は検討することがありますので、ご相談ください。
手術術式としては、開腹手術で肝臓を部分切除することとなりますが、場所により腹腔鏡下に行うこともあります。
腹腔鏡手術
Vincentを用いた病変の評価・イメージ図
 

肝臓の中に石があるといわれた方へ

肝内結石症は、肝臓内の胆管に胆石ができる「胆石症」の一つです。
「胆石症」には他に胆嚢結石、総胆管結石がありますが、肝内結石の頻度は胆石症全体の約1%と少なく、稀な疾患と考えられています。
肝内結石の原因は正確には明らかにされていませんが、多くの症例で、腹痛、発熱、黄疸といった胆管炎と同じような症状が認められ、結石の成因には胆管炎など、胆道の細菌感染が大きく関わっていると考えられています。

治療は結石を取り除くことが目的となります。
経口内視鏡を用いて結石を取り除く治療が試みられますが、結石は肝臓内に多発することが多く、結石をうまく除去できない場合があります。
また、内視鏡治療が成功し結石を除去しても、その後の経過の中で高頻度に結石が再発します。さらに、胆管炎を繰り返すうちに、肝臓自体が萎縮し機能が低下すること、萎縮した肝臓は癌の発生母地となることが知られています。
内視鏡で結石を除去することが困難な症例、肝臓に萎縮を認める症例では、結石のある肝臓の一部を外科的に切除する手術が必要となります。
肝内結石症