乳腺外科

乳腺グループは、乳腺疾患全般ですが特に乳癌を中心に診療を行っております。その他、診断の難しい症例、治療の難しい進行・再発乳癌の集学的治療、治験を行っております。
   

受診を希望される方へ

乳腺外科の臨床曜日は月曜日・水曜日・木曜日となっております。

新規に受診される方

本院は高度・先進医療を提供する「特定機能病院」です。
本院を受診希望される場合は、主治医の先生からの紹介状が必要です。
主治医の先生より、地域医療連携センターを通じてご紹介いただくようお願いいたします。
 

乳腺外科に通院されている方へ

次回受診日よりも前に診察を希望される方は、予約票に記載されている外科の電話番号へ直接ご連絡下さい。


 

医療機関の方々へ

通常の患者様紹介について新患、再来ともに、外来日は月・水・木曜日です。

当院の地域医療連携センターを通じてご紹介ください。
詳細は下記ホームページをご参照ください。
東北大学病院診療予約のページ
 
東北大学病院 地域医療連携センター
Tel:022-717-7131(直通) Fax:022-717-7132

治験・臨床試験については随時関連病院の先生方へメールでご連絡させていただいておりますが(治験・臨床試験だより)、対象患者さんについてご不明な点、お問い合わせは、下記連絡先までご連絡ください。
担当者→月曜日:多田、宮下、佐藤、水曜日:多田、原田、木曜日:宮下、原田、佐藤
 
その他の連絡先:総合外科(乳腺内分泌外科)外科
Tel:022-717-7742 (月-金 : 8時30分-17時15分)
 
 
現在登録中の治験の紹介
  • 治験「PIK3CA/AKT1/PTEN変異を有する局所進行性又は転移性のトリプルネガティブ乳癌又はホルモン受容体陽性HER2陰性乳癌患者を対象とした、ipatasertib + パクリタキセル併用療法の第III相ランダム化プラセボ対照二重盲検試験」(中外製薬)
    HER2陰性の局所進行または転移性の患者さんが対象の、AKT阻害剤イパタセルチブの治験です。ダブルブラインドのRCTですので、イパタセルチブ かプラセボのどちらかになるかはわかりません。HER2陰性が対象ですが、ER陽性の患者さんは2018年8月31日までで、ER陰性の方は2019年2月までです。
    https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03337724
  • 治験「進行又は再発乳癌患者を対象としたNK105とパクリタキセルを比較するランダム化第II相試験」
    HER2陰性で、MBCに対して1st, 2nd line(MBCに対するタキサン既治療はだめです)でNK105 or パクリタキセルを施行するRCTです。以前もNK105やりましたが、非劣性を証明できずfailureだったので、投与量を65mg/m2から80mg/m2に増やしての再チャレンジの試験になります。
  • 治験「乳癌を対象としたDS-8201a(trastuzumab deruxtecan)の第III相試験」
    T-DM1を含む前治療を受けたHER2陽性の再発・転移性乳がん患者を対象としたグローバル第3相臨床試験で、本剤投与群と治験医師選択薬投与群の安全性と有効性を比較評価します。
 
 
現在登録中の治験の紹介
  • 「JBCRG-M05(PRECIOUS) HER2陽性の進行・再発乳癌に対する ペルツズマブ再投与の有用性を検証する第III相臨床研究 - ペルツズマブ再投与試験 -」
    HER2陽性再発乳癌で、パージェタでの治療後、パージェタ以外(カドサイラなど)が投与された後にPDとなった患者さんが対象で、3rd lineまたは4th lineにハーセプチン+chemoとハーセプチン+パージェタ+chemoの有効性を比較し、パージェタの再投与の有効性を検討する試験です。
    http://www.jbcrg.jp/clinicaltrials/detail.php?id=45
  • 「JBCRG-M06 (EMERALD) HER2陽性進行・再発乳癌におけるトラスツズマブ、ペルツズマブ、タキサン併用療法とトラスツズマブ、ペルツズマブ、エリブリン併用療法を比較検討する第III相臨床研究」
    転移再発HER2陽性の患者さんが対象の、1stラインでHP+タキサン vs HP + ハラヴェンを比較する第III相試験です。
    http://www.jbcrg.jp/clinicaltrials/detail.php?id=55
  • JBCRG-M07 (FUTURE) フルベストラント使用中に病勢進行したホルモンレセプター陽性進行・再発乳癌患者に対する、パルボシクリブ追加投与の有効性の検討-多施設共同臨床試験-
    HR陽性転移再発乳癌の1stか2nd lineでフルベストラントを投与開始する前に1次登録し、その後PDになった時点で2次登録し、パルボシクリブを上乗せし、有効性と安全性を検討する試験です。
    http://www.jbcrg.jp/clinicaltrials/detail.php?id=58
  • 「JBCRG POSITIVE試験 妊娠を希望するホルモン療法感受性乳癌の若年女性における妊娠転帰及びホルモン療法中断の安全性を評価する試験」
    妊娠を希望する42才以下のER陽性乳癌患者さんが対象で、術後ホルモン療法を18-30ヶ月施行して、一旦2年間妊娠・出産・授乳のためホルモン療法を中断することの安全性を検討する試験で、IBCSGとのコラボの国際共同臨床試験です。
    http://www.jbcrg.jp/clinicaltrials/detail.php?id=46
  • 「JCOG 1204:再発高リスク乳癌術後患者の標準的フォローアップとインテンシブフォローアップの 比較第 III 相試験]
    根治手術後の再発高リスク患者(TNでnが1個以上か、luminalでnが4個以上や、neo後の遺残あり症例)の患者さんが対象で、標準フォローアップと、半年毎のCT、シンチ、脳MRIなどのインテンシブフォローを比較する試験です。
    http://www.jcog.jp/document/1204.pdf
  • 「JCOG 1505 エストロゲン受容体陽性・低リスク非浸潤性乳管癌に対する非切除+内分泌療法の有用性に関する単群検証的試験」
    40歳以上75歳以下、女性、ER陽性かつHER2陰性 核グレード(1, 2)、Comedo壊死なし、各モダリティで2.5cm以下のDCISで、手術を避けたい患者さんが対象の、非手術+TAMの有効性・安全性を検証するシングルアームの試験です。
    http://www.jcog.jp/document/1505.pdf
  • 「JCOG 1607:高齢者 HER2 陽性進行乳癌に対する T-DM1 療法とペルツズマブ+トラスツズマブ+ドセタキセル療法のランダム化比較第 III 相試験」
    65才以上79才未満の高齢者のHER2陽性の未治療の転移再発・stage IV乳癌の1次治療で、HPDとTDM1を比較する試験です。当院では9月ころ開始します。
    http://www.jcog.jp/document/1607.pdf
 
  

 

乳がんについて

日本では乳がん罹患率が年々増加し、女性のがんの第1位になっています。

現在、生涯罹患リスクは9%で、11人にひとりの女性が生涯で乳がんにかかるとされています(図1)。
乳がんになりやすい年齢をみると、ほかの癌腫とは異なり、30歳代後半から増えてきて、40歳代後半と60歳代前半にピークがあります(図2)。
罹患率は高いですが、死亡率は第5位であり比較的予後良好な癌です(図3)。
早期に見つかれば生存率は高く(図4)、治癒は可能ですので、早期発見、早期治療が大切です。そのためには定期的な検診受診が非常に重要です。

図1.がん罹患率
図1.がん罹患率

図2.罹患のピークは40~50歳代
図2.罹患のピークは40~50歳代

図3.乳癌罹患数・死亡数
図3.乳癌罹患数・死亡数

図4.乳癌のステージ別予後
図4.乳癌のステージ別予後



 

乳がん検診について

マンモグラフィは死亡率減少効果が証明されている唯一の乳癌検診です。

マンモグラフィは死亡率減少効果が証明されている唯一の乳癌検診です。
厚生労働省では乳がん検診の方法として40歳以上を対象として2年に一度マンモグラフィ検診を推奨しています。乳房超音波検診に関しては当科の研究(J-START)によって、40歳代の女性に対してマンモグラフィに超音波検査を追加することでがん発見率が上昇したことが証明されました。現在死亡率減少効果につながるかどうか引き続き検証中です。
日本は残念ながら検診受診率が非常に低く、全国平均で43%と報告されています。50%以上の受診率で死亡率減少効果が期待できるため、40歳になったら、乳がん検診を受診するようにしましょう。一方、乳がんの発見契機は乳がん学会の報告によると55%が自己発見ですので、自己触診もとても大切です。生理終了後4、5日目が適当な時期です。


 

診療の流れ

乳癌かどうかの診断のために、次のような検査が行われます。
 

問診

症状のあり・なし、ある場合はいつ気付いたか、などのほかに、今までのかかった病気の内容(既往歴)、血の繋がった方に乳がんの方がいるか(家族歴)、内服薬の内容など治療や検査に関わる内容を受診時に記載していただいております。
 

マンモグラフィ

マンモグラフィは、乳房のレントゲンのことです。当院ではデジタルトモシンセシス(3D画像)を採用しています。
乳房を挟んで撮影するために、痛みを伴うこともあります。
乳房をしっかり薄く挟むことによって、しこりがあった場合は診断しやすくなり被ばく量減るため、はさみ具合が大切です。はさみ具合が緩い場合などはしこりのように見えることもあるため、検診などでマンモをすでにお撮りになっていても通常は当院で再度検査をさせていただいています。
石灰化はマンモグラフィでよくわかります。
石灰化の多くは癌ではありませんが、一部の方で早期乳癌が見つかる場合もあります。
 

視診・触診

実際に乳房を診察させていただきます。
しこりがないか、リンパ節が腫れていないか、分泌物がないか、などを診察いたします。
しこりがある場合は、併せてその大きさ、硬さ、場所なども診察します。
 

超音波検査

超音波検査でも、乳房にしこりがないかどうかを調べます
若い女性は乳腺組織が豊富なため、しこりがあってもマンモグラフィでは見つけにくい場合があります(マンモグラフィではしこりも乳腺組織も白く映りしこりが隠れてしまいまます)。超音波検査は、このような方に特に有用だといわれています。この検査は痛くはありませんし被ばくもありません。
精密検査にいらした皆様には、以上の検査をうけて頂いております。
また必要に応じて、次の検査を行う場合もあります。

針生検・細胞診(図5)
視触診、マンモグラフィ、超音波検査でがんが疑わしい場合、あるいはがんか否かをはっきりさせたい場合に行います。
針生検では、いったん局所麻酔の注射をした後に、針をさしてしこりの一部を採取します。
細胞診では、細い針を刺して細胞を採取します。これらは診察室で行い、超音波でしこりを見ながら針を刺して検査します。
マンモグラフィで悪性を疑う石灰化があり超音波検査で病変が見えにくい場合は、ステレオガイド下吸引式組織生検(いわゆるマンモトーム:マンモグラフィを撮影しながら石灰化の部分を採取する方法)を行います。

図5.細胞診・針生検
細胞診
特徵
  • 針が細いので麻酔は不要
  • 刺した部分に血腫(血の塊)ができることがある
  • 患者さんのからだへの負担が少ない
  • 診断を確定するのが難しいことがある
細胞診
針生検
特徵
  • 局所麻酔が必要
  • 刺した部分に血腫 (血の塊) ができることがある
  • 患者さんのからだへの負担は、穿刺吸引細胞診に比較するとやや多い
  • 入院の必要はない
  • 穿刺吸引細胞診に比べて、より正確な診断が可能
針生検
 

全身検査

乳癌の診断がついた場合は、CT検査やMRI検査、骨シンチグラフィやPET検査などを行います。
CT検査や骨シンチグラフィ検査、PET検査は全身検索目的、MRI検査は、乳がんの広がり診断や他の病変の有無の検索に用います。
乳癌と診断された場合でも、すべての検査が必要なわけではありません。

 

がんと診断された方へ

「がん」と聞くと、一刻も早く治療をしたいとご希望されると思います。

けれども乳がんは、がんの中でも比較的穏やかながんです。
乳癌の治療は、手術だけではなく、抗がん剤・ホルモン剤、放射線治療などを組み合わせて行います。治療薬の効きやすさは癌の性格(サブタイプ)によってことなりますので、進行度(図6)やがんの性質(サブタイプ分類)(図7)などの診断をしっかり行ってから最適な治療を行うことが大切です。進行度によって治療の目的が変わってきます(図9)
最適な治療は乳癌診療ガイドライン(日本乳癌学会)に基づいて標準治療を行っています。「標準治療」とは専門家が世界中の研究の成果を集めて、有効性と安全性を確認し、現時点で最善の治療として合意したもので、現時点で、患者さんに最も効果が期待でき、安全性も確認された、最善の治療です。
乳癌診療ガイドラインは患者さん向けにも作成されており(患者さんのための乳がん診療ガイドライン)、ホームページも見ることができます。
患者さんのための乳がん診療ガイドライン
正しい情報を得るためにはとても有用です。
 
図6.がんの進行度(ステージ分類)
図6.がんの進行度(ステージ分類)

図7.サブタイプに基づく治療法選択
図7.サブタイプに基づく治療法選択


 

乳がんの初期治療法(ステージ0~III)

初期治療法とは

乳がんと診断され、最初に受ける治療を「初期治療」と呼びます。初期治療には、手術、放射線療法といった局所治療と、化学療法(抗がん剤治療)、ホルモン療法、抗HER2療法などによる全身治療が含まれます。他の臓器への転移(遠隔転移)がない乳がん患者さんの治療として、すでに起こっているかもしれない微小転移を根絶し、乳がんを完全に治すこと(治癒)を目指ざします。
乳癌の治療は、さまざまな治療法を組み合わせて行います。
 

手術療法

乳房に対する手術

乳がんに対しては、大きく分けて「乳房温存術」と「乳房切除術」が行われています。乳房温存療法(乳房温存術+放射線療法)は乳房切除術と同等の治療成績(予後は同じ)が得られることが示されています。

1.乳房温存手術
しこりにのりしろ(2cm程度の安全域)をつけて、乳房の一部分のみを切除する手術です。
私たちは以前からこの手術方法に取組み、患者さんの満足度のより高い手術となるように心がけてきました。
手術跡が正面から見えないように、側胸部からトンネルをつくり、しこりを切除する方法や、しこりの直上の皮膚からしこりを切除する方法など患者さんの状況に最も良い方法をご提案し相談します。

2.乳房切除術
大胸筋や小胸筋を残してすべての乳房を、乳首と一緒に切除する手術です。

3.乳房再建手術
近年では人工乳房(インプラント)の保険適応に伴い、当院でも形成外科の先生方と合同で手術を行っています。自家組織による再建方法も行っています。
 

腋窩(脇の下)リンパ節に対する手術

乳房に対する手術とあわせて、腋窩(脇の下)リンパ節に対する手術も行われています。
乳がん細胞はリンパの流れに沿って、腋窩のリンパ節に転移することがあります。
転移していないかどうかの確認と、万が一転移していた場合は、その治療のために手術を行います。

4.センチネルリンパ節生検
「センチネル」リンパ節という耳慣れない名前のリンパ節は、リンパの流れが最初に流れ着くリンパ節の事です。
乳がん細胞は、転移する際にリンパ流にのって脇の下の「センチネル」リンパ節に流れ着くとされています。
従って、手術時にこのリンパ節にがん細胞がいないことが確認できれば、腋窩に対する手術は終了となります。
当院では病理医の協力の下、手術中に迅速病理診断でがん細胞の有無を確認しております。

5.腋窩リンパ節郭清
リンパ節郭清は、リンパ節だけを取り除くのではなく、周りの脂肪と一緒に一塊で取り除きます。
リンパ節を取り除く範囲は、たいていは脇の部分のみとなります。
必要に応じて、大胸筋の裏側のリンパ節も取り除きますが、術後に上肢にむくみが出ることがあります。
 

薬による治療

乳がんは、薬による治療がよく効くタイプのがんです。
手術で切除したがん、または針生検で採取したしこりの一部を顕微鏡で検査した結果をもとに、使う薬を決めていきます。
大きく分けて、3つの系統のお薬があります。

1.ホルモン剤
乳がん細胞が、女性ホルモンを積極的に取り込んで、それをエサとして増えているタイプであった場合に使用します。

2.抗がん剤
がん細胞は、正常の細胞よりも活動が異常に活発化しています。
活発なために、がん細胞は増え、しこりが次第に大きくなっていきます。
抗がん剤は、活動が活発な細胞ほど、薬剤がしみわたりやすい性質があります。
これを利用することで、がんの治療が行われます。

3.分子標的治療薬
乳がん細胞の中には、特殊なタンパク質でおおわれているものがあります。
「HER2(ハーツ―)」と呼ばれるこの特殊なタンパク質の働きで、がん細胞の活動が活発になります。
分子標的治療薬は、特殊なタンパクと結びついて、がん細胞の活動を抑え込みます。
 

放射線治療

放射線治療は、乳房温存手術を受けた後、残った乳房の再発を防ぐために行います。
また、治療前にしこりが大きく、手術部位の近くに再発する危険性が高い場合、多数のリンパ節にがん細胞の転移を認めた場合も、放射線治療が行われます。
乳房温存術を受ける方は、放射線治療が省略できる場合もありますが、基本的には放射線治療を組み合わせて治療を行います。
治療は、1回が約15分程度、線量は2.0Gy(グレイ)です。
全部で 50~60グレイ行いますので、休日を除いて週5日、治療期間は約5~6週間となります。


 

転移・再発治療について(ステージIV、再発)

「再発」は、目にみえないがん細胞のかたまりが、乳がんになった最初の時点から微小転移としてからだのどこかに潜んでいて、初期治療などもくぐり抜けて手術を受けた後に出てくることです。
手術をした側の乳房やその周囲の皮膚やリンパ節に起こるものを「局所再発」といい、骨や肺などの乳房から離れた場所に発生する場合を「転移」あるいは「遠隔転移」といいます。何らかの症状(ある特定の場所が常に痛い、咳(せき)が治まらないなど)を伴っていることもありますが、まったく無症状の場合もあります。
 

局所再発の場合

局所再発のみで遠隔転移のない場合は、治癒を目指して治療します。

 

遠隔転移の場合

遠隔転移は、乳房から離れた部分に乳がんが出てきたものですが、画像でみえている場所以外のどこかにも目にみえないがん細胞が潜んでいると考えられます。現在の治療法では、これらの全身に潜んでいるすべてのがん細胞を根絶するのは難しいのが現状です。治療は体全体に効果があることが必要であるため薬物による治療が主体となります。通常手術をすることはありません。(図9)
乳がんで使用される薬は年々多数開発されています。特に近年では分子標的薬の開発が目覚ましい進歩を遂げています。
また、当院ではステージIVや再発の患者さんを対象とした治験や臨床試験に多数参加しておりますので、主治医の先生方から必要に応じてご紹介いただくことがあります。参加にあたっては詳細な条件が設定されており、ご紹介いただいても登録が難しい場合や登録の前の検査が数週間必要なものもあります。

図9.転移・再発乳癌治療の大まかな流れ
図9.転移・再発乳癌治療の大まかな流
 

診療実績

外来患者数は年々増加傾向にあり再来患者さんは2017年で一年間に一万人を超えました。(図1)
(図1)
 
外来の化学療法を受けた患者さんも年々増加傾向です。(図2)
(図2)
 
当院の初発乳癌手術件数は2017年で195件でした。こちらも年々増加傾向です。(図3)
(図3)
 
初発乳癌手術症例の臨床病期は、ステージ0、Iの早期乳癌が多く全体の58%でした。(図4)
(図4)
 
当院では全国平均よりステージIII以上の進行乳癌の割合が高い傾向があります。(図5)
(図5)
 
当院の乳房温存率は全国平均よりも高く71%でした。(図6)
(図6)
 
温存率は高いですが、断端陽性率は3%程度とかなり低く根治性の高い手術が行われています(図7)。
温存手術の際には、病理医の協力のもと、術中迅速病理診断を行い切除断端に悪性所見がないかどうかを確認しております。 更に、温存手術を行う際には、腫瘍に位置にもよりますが、皮膚切除線を見えにくい位置にする側方切開を採用しております。 また、側方脂肪組織による乳房再建により、整容性に優れた手術を行っております。
(図7)
 
センチネルリンパ節生検率は学会報告より高く78%でした。センチネルリンパ節生検による陽性率はやや高くなっておりますが、必要に応じて腋窩郭清を追加しています。(図8)
(図8)
 
当院のステージ別予後(10年生存率)は、ステージ0:100%、ステージI:96%、ステージII:91%、ステージIII:71%、ステージIV:12%となっており、早期発見では非常に良好な成績となっています。(図9)
(図9)